12月7日 中高礼拝 説教

12月7日(水)中高礼拝 マタイ 3:1-12

私は中1の夏休みの頃、将来どうやって生きていったらいいのだろうと本気で悩んだ末、ボクシングで食っていく道を選ぶことにしました。中学1年の2学期以降は、学校にはほとんど行かずに、毎日ボクシング・ジムに通う生活になりました。

ところが中学校3年の夏休みに、神様のしかけた罠にまんまとハマって、教会に足を運ぶようになりました。そしてクリスマス前の、ちょうど今頃のことですが、クリスチャンになろうと思ってしまいました。

洗礼を受けたのは高校1年の時のことですが、洗礼を受ける時に神様に一つだけお願いをしました。

「神様、クリスチャンになったら聖書も読んで、お祈りもします。できるだけ献金もします。でも、牧師になることだけは勘弁してください」と。残念ながら、私の祈りは聞かれませんでした。

小学校と中学校で真面目に勉強をしなかったツケが回って、私は最初の神学校を卒業してから、14年間も学生生活を送ることになりました。

1997年の4月から4年間は、上智大学の神学部で学ぶことになったんですが、私の仲間はほとんど、将来、神父さんになる人たちとシスターたちでした。

私は、学費を稼ぎ生活費を稼ぐためのアルバイトと、大学の勉強のバランスをどう取るかで、いつも苦労していました。

しかし修道会に所属している仲間たちは、学費のことも生活費のことも、心配する必要がありませんでした。

「自分もカトリックになって、修道生活の道に進もうかな」と、3秒くらい真剣に考えました。しかし、それは神様が私にさせようとしていることじゃないと感じました。

自分の役割は、教会に、神様が開くパーティーの喜びを回復することだ。そう思ったんです。今も、そう思っています。

先ほど読んだ聖書に登場するバプテスマのヨハネは、禁欲主義的な修道生活者です。イエス様は、このバプテスマのヨハネから洗礼を受けて、彼が展開していた神の国運動に加わります。

ところがイエス様は、バプテスマのヨハネと訣別して、独自の神の国の運動を展開するようになります。イエス様は、バプテスマのヨハネの神の国じゃダメだと思ったんです。

バプテスマのヨハネの神の国は、一言で言えば、正しい人だけが入れてもらえるところです。ほとんどの人は、役立たずで、ふさわしくない者として滅ぼされてしまいます。

しかし、パーティー大好き人間のイエス様にとっては、神の国は、神様がすべての人を招いてくれる大パーティーでした。

「みんな、食べて、飲んで、踊って、楽しもう!」そう言って神様がすべての人を招かれます。

そして神様は、パーティーの喜びを味わった人たちを、普段、パーティーに呼んでもらえないような人たちを探し出して、「あなたもパーティーにおいでよ!」と招くために送り出します。

皆さん、ぜひ今年のクリスマスには、「クリぼっち」で寂しい思いをしている人たちを誘って、教会のクリスマス礼拝に行ってください。

そして、神の国のパーティーの喜びを、ほんの少しでも味わってください。